「第7回 十勝の旅をしよう」が行われました
毎年実施している」十勝の旅をしよう」は今年で7回目を数え、士幌ヌプカの里に行きました。雲は多かった物の前日まで降り続いた雨もあがり、さわやかな風に触れて、バーベキューを食べながら交流を深めました。
参加した障害者は17人、ボランティアはくるみの会の会員を中心に21人が参加しました。
研修旅行を行いました
毎年実施している本会のメイン行事の一つである研修旅行は、今年は長雨がようやくあがった6月21日~22日に行われました。ボランティアや北海点字図書館からボランティアとして参加された若い職員を含めて21人が参加し、釧路動物園見学・摩周湖観光と楽しい二日間を過ごしました。
一日目、午前9時にグリーンプラザを出発したバスは一路釧路へ。車中では、たっぷり時間をとって自己紹介。会員からは、中途失明になってからの苦しくつらかった体験や、見えないことで困っていることなど、様々なことが話されました。また、ボランティアからは、介助する上での難しさや悩みなどが話されました。イオンで昼食を取った後釧路動物園へ。今話題のキリンを見たり巨大なヒグマを間近で見て、その存在感に圧倒されたり、かわいいシマフクロウも間近に見ることも。それから、自然の豊かな林の中の木道をゆっくり歩いて、野鳥のさえずりを楽しむこともできました。
宿泊は屈斜路プリンスホテル。夕食と朝食はバイキング。ボランティアの介助で食べたいものをたらふく。ビールも飲みました。その後、パーティールームというところで、カラオケや懇談で大いに盛り上がり。夜が更けるまで時間を忘れて楽しみました。
翌22日は朝から良く晴れ渡り、絶好の観光日より。午前9時にホテルを出て摩周湖へ。普段の行ないが良いとみえて摩周湖はとてもきれいに見えました。素晴らしい風景でした。
その後、急きょ、障害者に配慮したホテルということで有名になった、弟子屈のホテル「風曜日」というところを見学させてもらうことに。経営者の三木ご夫妻にホテル内を案内していただき、部屋や車いすでも入れる浴室なども見せていただきました。とても素晴らしいところで、機会があれば是非滞在したいとの声も聞かれました。
帰りは弟子屈の道の駅と足寄道の駅「銀河ホール21」に立ち寄って買い物を楽しみ、帰路に着きました。
今回の旅行には、くるみの会から5人、かっこうの会から1人、北海点字図書館から4人が参加されました。また、なすの会からお菓子のプレゼントがありました。みなさん、どうもありがとうございました。
ここからは、くるみの会の久保さんが撮影してくださった写真です。
↑イオンモールで一休み
↑何を買ったのかなー?
↑釧路動物園での集合写真
↑単眼鏡を使ってペンギンを見ています
↑ダチョウの卵がさわれました
↑丹頂鶴はいたのかな?
↑摩周湖でうっとり
↑Yさん、とても楽しそう
↑「風曜日」前で集合写真
三木ご夫妻・高島運転士さんも
スーパーで買い物体験をしました
本会とガイドボランティアくるみの会との共催で、6月1日、スーパー・フクハラ長崎屋店で買い物体験を行いました。この取り組みは視覚障害者が少しでも外出できるようにと毎年実施している外出支援活動の第10回目として実施したものです。
かつては近所のお店屋さんに気軽に買い物に行ったり、電話で注文して届けてもらったりと、日常の買い物にあまり不自由を感じなかった視覚障害者が、現在では、大型店の進出で、地元の商店が少なくなり、買い物が困難になっているのが現状です。
そこで、私たちは実際にスーパーなどに出かけて買い物をする際、どのような支援、援助が必要なのか、また、スーパーではどのような対応をしていただけるのか、ガイド・ボランティアの人たちには、どのような手助けをしていただけるのか、それから、実際に同行援護制度を利用してどのような買い物ができるのかなどを考える機会にしようと、スーパー福原の協力を得てスーパーでの買い物体験を企画しました。
当日集まったのは、視覚障害者5人、そのうち一人の障害者にはいつも利用している同行援護の担当者も同行してもらいました。それから、ガイドボランティアくるみの会から9人が参加しました。
はじめに、1時間ほど、店内で、ボランティアや同行援護担当者から、商品の細かい説明を受け、値段・賞味期限・原材料や産地などの確認をして、買い物かごにいれて、レジを済ませるという一連の行程を体験しました。
その後、約1時間、店側との懇談が行われました。店側からは、顧客サービス推進室長の河村正樹様、常務取締役管理本部長・店長 児玉勝博様が参加されました。障害者から、「困っているときに声を掛けてもらえると助かる」などの意見が出され、児玉店長からは、「どのタイミングで声を掛ければよいか難しい問題もあるが、職員教育の中で話していきたい」と話されました。
また、障害者や高齢者を対象にしたサービスデーがあると助かるとの意見が出され、店としては、長崎屋店に限定して「年金支給日などに、ポイントアップなどのサービスを行う『元気の日』を実施している。そういう日に障害者に対する対応を充実させていくことも検討してみたい」などと話されました。
参加した障害者からは、実際にガイドボランティアの援助を受けながら、広い店内で買い物を体験できたことはとても楽しかったとの声や、買い物が困難な視覚障害者の生の声をスーパー関係者に直接聞いていただけたことは、とてもよかったという声が寄せられました。
第2回視覚障害者防災講座を行いました
昨年に引き続き、北海点字図書館と本会の共催で、第2回視覚障害者防災講座をグリーンプラザC会議室で行いました。
最初に、NTT東日本の北海道支局総務部の徳丸博之さんから災害用伝言ダイヤルの使い方を詳しく指導していただき、実際にそれぞれの携帯電話から、自宅の電話宛に伝言を登録したり、それを再生する操作を行い、いざという場面でも使いこなせるよう練習しました。
その後、巨大地震が発生したときに、第1避難所にどうやって避難するのかや、安否確認の方法をどうやって行うのかなど、参加者で話し合いました。
その中で、特に避難所での視覚障害者の生活は、自分の居場所がわからない、トイレの位置がわからない、掲示物が読めないために、重要な連絡事項が伝わらないなど、様々な困難が予想されることから、あらかじめ、避難庫に視覚障害者の事を理解してもらうためにマニュアルを作って保管してもらう必要があること、また、安否確認のために、会員以外の人を含めた希望者を対象に連絡組織を作って行くことなどが話し合われました。
最後に、来年度も防災講座を実施し、非常食の試食なども行い、防災意識を持ち続けることを誓い合って終了しました。参加者は会員3人、会員外の参加者は1人、北海点字図書館から3人、くるみの会から6人でした。
帯広市主催の社会学級が行われました
2月2日、帯広市主催の視覚障害者社会学級が行われました。 講師は北海道盲導犬協会白杖歩行指導員の佐々木博紀先生。白杖歩行訓練 自分に合った杖の選び方、使い方などをテーマに実施されました。
佐々木先生ははじめに、白杖の種類や役割、その使い方について詳しく説明されました。その後、市役所10階の廊下を使っての白杖歩行を参加者全員で体験しました。
主な講義の内容をご紹介します。
視覚障害者の移動手段は、①固有視力で独力で歩く②白杖歩行③盲導犬による歩行④ガイドヘルパーなどの他人の力を借りて歩く⑤慣れた室内を自力で歩く方法などがあります。白杖歩行は安全で効率よく歩くことが大事。道路交通法の14条に視力の障害のある者は白杖を持つことや盲導犬を連れている必要があるとされています。
次に、どんな杖が良いかについての話がありました。
杖の長さは脇の下程度が望ましく、足の2歩半程度前方になります。物に当たってもぶつからない距離になります。また、弱視で足下の状況が確認できれば良い人などはもう少し短いものでもよいでしょう。
白杖の役割は、①地面や障害物を確かめるセンサーとしての役割②体を保護する役割③周りの人に視覚障害があるということを知らせ、よけてくれたり助けてくれたりできる安全を確保するためのシンボルの役割があります。
どの役割を重視するかによって、杖の形状や材質などを決めなければなりません。たとえば③のシンボルの役割を重視するのであれば、あまり長くなく、軽いもので、折りたたんで携帯しやすいようなものの方がよいといえます。また、体を保護するためには、頑丈なものが望ましいし、センサーの役割には長く頑丈なものがよいでしょう。ただし乗り物の利用には不向きなこともあります。自分の好みも合わせて白杖を選択することが大事です。
白杖は本体部分をシャフトといい、全体は白色ですが、目立つように赤や黄色のテープを貼って使うこともあります。グリップはいろいろありますが、握りやすいものを選ぶとよいでしょう。ゴルフのグリップを使っている人もいます。 白杖の先っぽは、いしずきといい、地面などとの接触で摩耗するため滑りが良くなるような材質が使われ、交換できるようになっているものが多いようです。最近はローラー式のものもあります。
まっすぐ歩く練習では、杖の構え方、姿勢、顔の向き、つま先の位置、利き足、聞き耳、けりの強さ等を白杖歩行訓練士にチェックしてもらう必要があります。それでまっすぐに歩くことを学びましょう。
また、佐々木先生から、歩行補助装置として、ホームセンターなどで一般に売られているリモコン・チャイム、超音波を利用した電子白杖、パームソナーなどが紹介されました。
パームソナーの活用方法についても説明があり、下り階段を探ったり、信号待ちの人の背中に向けていてその人が進んだことを認知すること、障害物探知機なので、障害物に当たったらよける、逆に障害物を追いかける、また、バス停やポールを見つけるなどの活用も考えられますと話されました。
その後、佐々木先生の指導のもと、市役所の廊下で白杖を持って歩く練習を行いました。杖の持ち方、構え方、杖の振り方、まっすぐ歩く練習などの指導もありました。 まっすぐ歩く練習は一番最初に行うことですが、一番最後まで続く練習でもあり、とても大事なことです。また曲がって行った時に、点字ブロックや縁石・壁などを杖で探って修正できるかどうかも大事なことです。
点字ブロックを利用する場合、ブロックの上をあるくのではなく、曲がる方の側に沿って歩き、杖先がブロックに当たったとき、そのブロックに沿ってその側に曲がると確実に曲がることができます。
歩き始めの位置が大切で、常に方向を整えましょう。縁石・点字ブロック・壁・塀など利用できるものはなんでも利用しましょう。協会では「隙あらば方向を整えよ!」を合い言葉にして指導していると話されました。
最後に、まとめがあり、歩行訓練とは、英語でオリエンテーション・アンド・モビリティートレーニングといいます。日本語に直訳すると、オリエンテーションは定位(場所を定めること)、モビリティーとは安全に移動できることを意味します。 より大事なのはオリエンテーションであり、どんなに移動する技術が身についても、道順が分からなければ目的地には到達できません。迷わないためにどうすればよいのか、どんな目印を使えばいいのか、このルートだとこの目印があって、ここまでくるとこういう音が聞こえる、それで場所を確認する。そういう考え方や環境の把握がとても大切ですと話されました。
北海道盲導犬協会は生活訓練として、白杖歩行訓練・点字の読み書きなどを3週間の入所訓練で行ない、その後、現地で実際の生活場面で訓練をおこなっています。自分の家の周りをどうやって歩くのかが歩行訓練のもっとも重要な部分なのです。 具体的な相談があれば盲導犬協会に連絡ください。できるだけ希望に応えていきたい、と話され、講座は終了しました。
参加者は、障害者5人、ボランティア3人でした。講座を終えての感想では、白杖を振ってまっすぐに歩くのはとても大変だった。また、基本から丁寧に指導してもらったのは初めてで、とてもよかった。障害者の参加が5人と少し少なかったが、一人一人丁寧に指導してもらえてよかったなどの声が寄せられました。
参加されたみなさん、どうもご苦労様でした。(鈴)
新年会を行いました
本会の新年会が1月12日、ふじもり食堂にて行われ、会員21名、北海点字図書館職員3名、ボランティア4団体から10名、ホームヘルパー1名が参加し、楽しいひとときを過ごしました。
会長挨拶では、昨年一年間を振り返って、5人の仲間が増え、会の活動に求めらるニーズはますます多様化していること、また、会報のCD化に取り組み、会員の活動の様子や声を会員に伝えていく活動を進めていることなどが話されました。
参加されたボランティアや北海点字図書館の方からも、新年の挨拶があり、さざなみの会の国島さんからは、視覚障害者に少しでも役立つ活動をしていきたいと抱負が語られました。
くるみの会の久保会長は、今年は創立15年を迎えます。十勝視覚障害者の会との協力の中でここまで続けられてきました。全国のガイドボランティアとネットワークを組んで、千葉県や九州からの視覚障害者の方を十勝に迎えて、ガイドをしてきました。さらに活動を広げて行きたいと話されました。
点訳金曜会の伊藤会長は、細々と点訳をしていますが、点字本を必要とする方が少なくなっています。これからは地域情報の発信を中心に行っていきたい、みなさんとも細々と繋がっていきたいと話されました。
かっこうの会の山口さんからも、年始の挨拶がありました。
北海点字図書館の後藤館長は、みなさんの協力がとても大事と考えています。どうぞよろしくお願いしますとの挨拶がありました。
その後、宴会に移り、参加者全員の自己紹介があり、次から次へと楽しい話で盛り上がり、予定した時間が足りないほどでした。その後短時間でしたが、簡単なゲームを行い、閉会となりました。
参加されたみなさんどうもご苦労様でした。
プレクストーク活用講座を行いました
11月17日(日)午前10時から12時まで、プレクストーク活用講座を行いました。
北海点字図書館から南部事務長が講師として参加していただき、後藤館長、職員の太田さんも参加されました。
会員は7名が参加し、くるみの会の久保会長も参加されました。
はじめに、南部さんから、プレクストークと「よむべえ」の使い方の分かりやすい説明があり、その後、実際にプレクストークに触って、章や節・各ページへのジャンプの方法、しおりの設定方法などを学びました。
講座を終えての感想では、ちょっと使わない間に操作方法を忘れてしまったり、思い通りに操作できず、悩むこともあるので、今後も継続して行ってほしい、もっと複雑で高度な使い方も身に付けたいなどの意見が出されました。
第3回音声ガイド付き映画会が行われました
12月15日午後2時から帯広市図書館1階多目的視聴覚室においてユニバーサル映画『明日への遺言』の上映鑑賞会がおこなわれました。本会から4人、聴覚など他の障害を持つ人やボランティアなど約30人が参加しました。
その後、感想などが話し合われ、映画の内容はとても難しく暗い内容でしたが、無差別爆撃の非人道的行為の違法性などを追求する勇気ある生き方に接し、戦争反対という強いメッセージを感じたなどの発言がありました。
参加者の意見により、次回の上映作品は山田洋次作品の『おとうと』と決まり、平成26年4月ころ、行うことになりました。